『かなす』『ハイサイ!』released on 8th Aug. 2018

沖縄諸島の貴重な60年代録音のコンピレーション。4タイトル同時発売!

各アルバムにはそれぞれ、HarikuYamaku(銀天団)、MIKIO(BlackWax)、久保田麻琴、 Ooru Taichi によるリミックストラックを収録!

 

 

 

『かなす ウチナー Kanasu Uchinaa』(the traditional folksongs of Okinawa, 1960's) COCJ-40464 詳細はこちら

 

『かなす ミャーク Kanasu Myahk』(the traditional folksongs of Miyakojima islands, 1960's)
COCJ-40465 詳細はこちら

 

『かなす ヤイマ Kanasu Yaima』(the traditional folksongs of Yaeyama 
islands, 1960's) COCJ-40466 詳細はこちら

 

「スケッチ・オブ・ミャーク」から約10年。沖縄古謡の貴重な音源を発掘し世に送り出してきた久保田麻琴が、1965年発表の16枚組LPBOX「沖縄音楽総攬」から未発表部分も含めてセレクト&リマスタリング。見知らぬ響きの懐かしくも深い共感がここにある。

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沖縄ではカナサン、八重山にはカヌシャ、宮古島あたりではカナシャという言葉がある。これは今の日本語の悲しさでも哀しみでもなく、いとおしさと神々しさの混じったジ~ンとくる感覚、ブラジルではサウダージと呼ばれ、マレー語圏ではリンドゥとも呼ばれる感覚に似ているのだと思う。映画「スケッチ・オブ・ミャーク」を見たヤマトンチュや他の外国人が、思わず涙するのだが、これは会ったこともなかった先祖に不意にハグされ思わずこみ上げてしまうような感情なのかもしれない。1974 年頃、西表を旅行中に出会った「ハイサイおじさん」という音源、その後触れることになる様々な沖縄や南島の歌たち。共通するのはこの見知らぬ響きの懐かしくも深い共感だったと思う。「もののあわれ」という言い回し同様、きっと「かなしい」という言葉の意味には、元々そのような深い心の震えが含ま れていたのだろう。
私の造語に近い呼び方だが、このウチナー、ミャーク、ヤイマの3 枚のCD シリーズに最大の敬意を表し、「かなす」(Kanasu)と呼ばせていただくことを許していただきたい。これらの貴重な音源の元になっているのは、三隅治雄監修で1965 年、16 枚のLP レコードのセットとして100セット作られ、のちに8 枚組のボックスセット上下二巻発売された「沖縄音楽総攬」。当時100 キロ以上の機材をスタッフ3 人で運びながら、沖縄北部から先島、与那国島までを二、三ヶ月かけ1000 曲ほどの録音をしたという壮大な規模の作品だ。現存するマスター音源は半分ほどだが、未発表部分も含め再びコンパイルし、3 枚のアルバムとしてここに再発表させていただこうと思う。 久保田麻琴

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『ハイサイ!沖縄 HAISAI OKINAWA』(Okinawan folk music collection compiled by Makoto Kubota) COCJ-40467 詳細はこちら

 

「ハイサイおじさん」との衝撃の出会いから40年。以降沖縄と深い縁を持つ久保田が、70年代に発表された竹中労プロデュースの音源からセレクト&リマスタリング。

「ハイサイおじさん」、「ちんぬくじゅうしい」のファーストレコーディング版、山内昌徳の1958年録音の貴重音源も収録。

 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------国会議員にまで登り詰めた元ルードボーイ、喜納昌吉が若い頃に書いた“ハイサイおじさん”は私の中でも70年代最大の音楽事件の一つだった。そこからのインスピレーションは細野晴臣の名作アルバム“泰安洋行”にまで及んだ。

 沖縄の返還後まもない73年頃、沖縄に降り立った私は圧倒的なエキゾ感にクラクラ来ていた。湿気、匂い、色合いや味覚までが独特で、人は優しく柔らかかった。近くて遠い国なのだと理解した。間もなく私がその曲をカバーした縁で、沖縄中部のカウントダウン、紫とコンディション・グリーンの後に出た夕焼け楽団演奏終了後、もう元旦になった朝、ついにムク犬を抱いた色白の青年が現れた。「いつか君らの音楽は世界的になるはずだ」と伝えた。そして“花”は最もカバーされた日本の曲となった。
このアルバムでは特にリズムに独特のノリがあると思われるものを中心に名演の数々を選んでみた。結果やはりこの南島の音楽は、アジアのフォークロア音楽の王様だと確信する。久保田麻琴
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レーベル:日本コロンビア

発売日:2018年8月8日

メディア:CD

価格:各¥2,400+税